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□君がどこにも行ってしまわないように
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「銀ちゃん…私の靴どこにやったアルか?」
「……知らねェ。」
「銀ちゃん。」
「…………。」
「…………。」
「……教えたら仕事に行くんだろ、神楽。」
「そりゃ…」
「だから絶対教えない。」
「銀ちゃん…」
「今日は休みだっつってたのによ…」
「…しょうがないアル。風邪で休んだ人の代わりに来てくれって頼まれたんだから…」
「…何も神楽が行くことねェじゃん。」
「銀ちゃん…」
「…………。」
「…………。」
「……あーもう!わかったよ、返せばいいんだろ!」
「ありがと銀ちゃん!」
(…あんな顔するなんて反則だろ…)
「あ、それから…」
「あん?」
「携帯と財布も返してヨ。隠してるの知ってるんだからナ。」
「……チッ。」
「じゃあ、行ってくるネ!ちゃんと良い子にして待ってたら、帰りにケーキ買ってくるアル。」
「…………。」
「…銀ちゃん?」
「……アイスも買ってきてくれたらちゃんと待ってる。」
「ハイハイ。」
(君がどこにも行ってしまわないように)