memorial

□ぎんかぐバラエティーパック
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【た】 たとえばのはなし


「ねェ、銀ちゃん。」

「ん?」

「…もし、私が銀ちゃんのコト嫌いになったって言ったらどうするネ?」

「えっ!?…か、神楽ちゃん!?銀さん、何か嫌われるようなことした!?」

「イヤ、だから『もし』って…」

「も、もしかして押し入れに隠してあった酢昆布を勝手に食べたことか!?それとも、一緒に食べようって買ってたアイスを一人で食べちゃったことか!?それとも…」

「……ふーん。私がいない時にそんなことしてたアルか、銀ちゃん。」

「……え?」



「ただいま帰りましたー。あっ、神楽ちゃん、アイス買ってきたんだけど食べる?」

「キャッホォォウ!!さすが新八ネ!どっかのマダオとは大違いアル。」

「え、ちょっ、神楽ちゃああん!?」


(あり得ない話)






【ち】 チラリズム


「…神楽ちゃんさァ、ちょっと足出しすぎじゃね?」

「…そうアルか?こんなん別に普通ダロ?」

「イヤイヤ、絶対そのショートパンツ短すぎるよ。つーか、間違ってもそんな格好で外出たりするなよ。」

「しないヨ!」

「とにかくすぐに着替えてきなさい。さっきから目のやり場に困ってんだけど、銀さん。」

「えー…しょうがないアルナ。じゃあ、着替えてくるヨ。」

「あっ、神楽ちゃん!」

「何アルか?」

「チャイナドレスはスリットが入ったのにしてね。」

「………。」



「ええーっ!?何でズボン穿いてんのっ!?風になびくスカートの裾は!?スリットから覗く白い足は!?」

「…いっぺん死にたいアルか?」


(それは男の夢と希望)






【つ】 尽くしてあげる


「…ねェ、金ちゃん」

「ん、どうした?何か飲むか?」

「そうじゃなくて…せっかく仕事休みなんだから、今日は部屋でゆっくりしててヨ。私も特に外出する予定もないし、ついててくれなくても大丈夫アルヨ。」

「えー、でも休みの日くらい神楽ちゃんのそばにずっといたいし。」

「だけど、いろいろしてもらって何か悪いネ。さっきだってご飯作ってくれたり、肩揉んでくれたり…金ちゃんだって疲れてるのに…」

「疲れてなんかねェし、俺が好きでやってんだから気にすんなって。それとも…俺、邪魔だった?」

「そ、そんな事ないけど…でも、退屈ダロ?」

「んー?全然。一緒にいるだけで俺は十分。」

「…そ、そうアルか。」



「アレ?神楽ちゃん、顔赤いよ?」

「う、うるさいナ!私、疲れたからちょっと休憩するネ!酢昆布とアイス用意するヨロシ!」

「かしこまりました、女王様。」


(ホストの休日)






【て】 手紙


銀ちゃんへ


銀ちゃん、元気ですか?

私は元気です。

前に電話した時にも話したけど、来月からまたそっちで暮らすことになりました。

学校も銀ちゃんと同じトコです。

銀ちゃんに会うのは5年ぶりくらいだから、今から会うのがとても楽しみです。

きっと、相変わらず死んだ魚のような目をしてるんでしょうね。

あのクルクル天パはまだ健在ですか?

それともストパーになりましたか?

まぁ、でもあの天パは持ち主の性格に似てとても捻くれているので、きっとクルクルのままだと思います。

当たり、でしょ?


とにかく銀ちゃんに会うのがすごく待ち遠しいです。


P.S.P 
銀ちゃん、美人になった私を見たら惚れちゃうかもよ?


神楽より



「"P.S.P"って何だよ。それじゃゲーム機じゃねェか、ったく…」

(あー、ヤベ…なんか顔がニヤけちまう)


(再会まであと一ヶ月)






【と】 ときめき注意報


「あ"ー…暑過ぎて何かもう溶けそうアル。」

「ん、コレ使え。」

「…つめたっ!?何コレ…って、アイスノン?」

「…オメェ、暑いのダメだろ。保健室から借りてきたから。」

「えっ、あ、ありがと…」

「おー。」



(な、何アルか、今の"ドキッ"て…)


(隣の席の好敵手)

 
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