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□ぎんかぐ de あいうえお
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【か】 かまって


「…なァ、それって仕事?会社から持ち帰ったの?」

「そうアル。」

「ふーん、休みの日まで大変だな。」

「まあナ。」

「…何か飲む?」

「いいアル。」

「…そうだ、肩でも揉んだげようか?」

「いいアル。」

「…あっ、腹減ってない?良かったら俺何か作るけど…」

「別に今はいいアル。」

「…そう。じゃあ、他に何かしてほしいこととか…」

「あーもう、さっきからゴチャゴチャうるさいネ!相手してほしいなら素直にそう言えばいいダロ!」

「…イヤ、でも俺が無理に押しかけたのに邪魔できねェっつーか…」

「今さら何気ィ使ってるアルか…キモイアル。言いたい事ははっきり言うヨロシ!」

「……かまって下さい。」

「最初からそう言えばいいんだヨ。」

「……ハイ。」

(ヤベーよ、この人男前すぎるよ。)



「しょうがないアルナ。ホラ、こっち来るネ。」

「……ウン。」


(あなたには敵いません)






【き】 きまぐれな君


「銀ちゃん、今日は一緒にお風呂入るネ。」

「え…!?ど、どうしたの神楽ちゃん急に…」

「別に、今日は何かそんな気分アル。でも銀ちゃんがイヤなら…」

「イヤじゃねェから!よしじゃあ入ろう。今すぐ入ろう!」


翌日。

「神楽ちゅわーん、今日も銀さんと一緒に風呂入…」

「今日はイヤアル。」

「え、何で…?」

「何となく。」

「そ、そう…」

「あっでも、今日は銀ちゃんと一緒に寝たいアル。」

「………。」

(昨日誘ったら断ったのに…)

「イヤなら無理にとは言わないけど。」

「イヤじゃねェよ!」

「良かった!じゃあ、銀ちゃん先に風呂入るヨロシ!布団は私が敷いとくアル。」

「…おう。」



「…ハァ、振り回されてんな俺。」


(それも悪くない)






【く】 空気を読んで下さい


「銀ちゃん、好きアル。」

「俺もだ。」

「銀ちゃん…」

「神楽…」

「………あ、ピン子の時間アル。」

「オイィィィ!!今の流れはチューするとこだろーが!空気読めよォォ!!」

「えー?だって銀ちゃんとはいつでもチューできるけど、ピン子は今日逃したら次わからなくなるんだモン。」

「…………。」



(俺とのチューがいつでもできるって思ってくれてるのに喜んでいいのか、ピン子より軽く見られたのに悲しんだらいいのか…)

「……わかんねェ。」


(悩める青年)






【け】 経験値


「神楽先輩!」

こうはいのギントキがあらわれた!

「ん?」

ギントキのこくはく!

「先輩!俺と付き合って!」

カグラのつめたいまなざし!

「おととい来やがれ。」

「……ガハァッ!?」

こうかはばつぐんだ!

こうはいのギントキはたおれた!

せんぱいのカグラは62のけいけんちをもらった!



「…フン、これぐらいでやられるなんて話にならないネ。」


(ギントキ♂ LV.7)






【こ】 恋は盲目


「ただいまヨー。」

「遅いっ!門限とっくに過ぎてんぞ!!」

「たった1分過ぎただけネ。細かいこと言うなヨ。」

「バカヤロー、その1分の間に銀さんがどんだけ心配したと思ってんだ!」

「もう銀さん、ちゃんと無事に帰ってきたんだからいいじゃないですか。」

「いい訳あるか!もしかしたら変なヤローにさらわれたりしてたかもしんねェんだぞ!」

「別にそんなヤツいても返り討ちにしてやるネ。大体私の心配したことなんて今までなかったクセに…急にどうしたネ。キモイヨ、銀ちゃん。」

「ああ?俺はお前のことを思ってだなァ…」

「ああ、ハイハイ。もうわかりましたから。とりあえず神楽ちゃん、お風呂沸いてるから先に入っておいでよ。」

「ウン。」

「風呂ォ!?新八てめェ、神楽と一緒に風呂だなんてそんなうらやま……イヤ、とにかく俺は許さねェぞ!!」

「ウルセーヨ。」
「うるさいです。」

ドゴッ

「ウグァッ!?」



「ったく…銀さん、さっきのアレ何ですか。いくら神楽ちゃんのコト好きだって気づいたからって、いい年した大人があんな…」

「なァ、新八。神楽ちょっと遅くねェか…?」

「…まだ10分しか経ってませんよ。それより人の話を…」

「俺ちょっと様子見てくるわ!」

「させるかァァァ!!」


(変態?いいえ、ただの恋する男です)

 
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