過去編
□第一話
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気づいたら真っ白な空間に自分はいた。
「ここは……?」
確か自分はさっきまで遅刻しそうだった高校に通学するときに時々使っていた近道をしようしただけなはずだった。
そこからの記憶はまったくない。
『見つけた…』
「え?」
どこからか小さな声が聞こえた。
周りを見回してみたがどこも真っ白で何もいない。
『見つけた…僕の…』
また声が聞こえる。
今度はさっきより少し声が大きくなっていた。
「誰ですか?」
誰もいないはずのこの真っ白の空間に自分の声がむなしく響いた。
「っうわ!!」
一瞬小さな少年が自分の目の前に現れた。次の瞬間自分まぶしい光に包まれた。