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□<すぴか様より>相互記念『破廉恥の純情恋日記(カクパウ)』
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破廉恥の純情恋日記(カクパウ)



水の都、ウォーターセブン。昼間は造船所からの金槌や鋸が働く音や街の喧騒等のありとあらゆる音色によって賑わっているこの街も、夜はその賑わいなど嘘の様にしんと静まり返る。暖かく灯る家々の光。その中に街中を自由に飛んで歩く影がひとつ。よくみるとそれは、ガレーラのつなぎと帽子を身につけた鼻の長い男であった。ふと、影が止まる。見つけたのは、この街の中心に位置する噴水のてっぺんにちらりと灯る光。影は好奇心に負けて、吸い込まれるように小さな灯に近づいて行く。


だんだん光のシルエットがはっきりと見えるようになってきた。光は2種類。明るい橙の点と、闇の中で鈍く輝く金色。影が噴水の手前の建物まで来ると、鈍い金色がさらりと揺れた。
「…パウリー?」
小さく呟いたつもりであったが、空気を揺らした影の波は光へと届いていたらしい。光…もといパウリーが振り返る。とくん、と影の心臓が嬉しい鼓動で溢れていく。
「カク!?どうしたんだ、こんなとこで。」
「どうしたって…それはこっちのセリフじゃパウリー。ワシは噴水に光が見えたから気になってちょいと飛んできただけじゃよ。」
葉巻の光に照らされて、影でなくなったカクがそう言うと、パウリーは驚きで見開いた瞳を緩めてそうか、と小さく呟いた。風がパウリーの髪を散らして流れていく。微かな光によってのみ浮かび上がるパウリーの髪が、顔が、首筋が、あまりに扇情的で、思わずカクは生唾をゴクリと飲み込んだ。パウリーはゆっくりとカクと瞳を合わせると、いつものように豪快でなく柔らかに微笑んだ。
「俺、ここからの眺めが好きでよくここに来るんだけどよ…最近ここにいても、カクのことばっかり考えて、探してて…んで、会いたいなって、さっき思ってた。そしたら、ホントにお前が来るもんだから……だから……その」
パウリーの青い瞳の焦点が徐々に、カクの顔面から外れてゆく。パウリーの顔も夜の闇でごまかせないほどに赤く、赤く染まっていた。
「つまり………お前と、カクと…巡り逢えて、よかったと…………だぁぁぁぁぁやっぱ言えねぇ!」
普段こちらから甘い言葉をかけるだけでも、ハレンチやらなんやらと大騒ぎする恋人が、こんなにも素直に気持ちを伝えてくれることがあったろうか。不器用だが、それゆえに相手の本気がぶつかって来る。近所迷惑などカケラも考えないで喚き始めるパウリーを見て、カクは本当に、心からにっこりと笑った。
「パウリー、ワシもパウリーと逢えてよかったわい。…ありがとのう。」
するととパウリーも、感謝の言葉に一瞬きょとんとした後に、今度は太陽にも勝るような豪快で明るい笑顔で応えた。


葉巻の明かりが消える。光が影に変わり、ふたつになった影がひとつになって、ウォーターセブンの夜に溶けていった。



THE END

オマケ↓

「のぅ、パウリー…相談があるんじゃが…」
「ん?なんだ?」

寄り添ったまま話すカクに、パウリーは応える。
「その…ワシのムスコが破裂寸前での…」
「ムスコ…って、はぁぁぁぁぁ!?ここがどこだと思ってんだこのハレンチ!」
迫るカク。パウリーは逃げようと身体を捻るが、腰に回されたカクの腕が邪魔して逃げることが出来ない。「…いいじゃろう?パウリーはワシのことが大好きなんじゃから」
「ばっ…!!ち、ちがっ…くはないけど……外だし…寒いし…」
「愛を育むのに場所など関係ないぞ、パウリー。それに、寒いならワシが暖めてやるわい。」
「ちょ…あっ、や……」


次の日、1番ドックではカクを見る度にハレンチ喚き散らすパウリーが目撃されたそうな。


オワレ




ふぐぉぉぉんすぴか様ぁぁぁ、ありがとうございますありがとうございますぅぅそして載せるの遅くなりましたぁぁ本当にノミ以下ですいませぇぇん!!一回地獄一周ツアーに参加してきます!!

ああ、カクパウ、カクパウ…!!!うへへパウリーかわいいぃぃ…カクさんナイス寄り道!!一人で躍り狂っていましたありがとうございます!!
私のムスコも破r(強制終了

すぴか様、こんな素敵なカクパウをありがとうございました!!そして相互ありがとうございました!

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