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□Whitest... 2
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「アスベル」
「あっ、シェリア」

お昼を知らせる鐘がなってからすぐに現れたシェリア。
お互いのクラスは隣同士なので、そこまで時間はかからなかった。

「お弁当、食べましょ」
「あぁ、ソフィも…」
「…アスベル、」

しまった、と思って口を噤むが、時既に遅し。

「ごめん」
「うんん、」

屋上でも行きましょうか、と言って差し出された白く綺麗な手をアスベルは取った。



―――――――――

「そうだったんだ」

一通りソフィから話しを聞き終わったリチャードは小さく息を吐いた。

「ソフィはそれでいいのかい?」
「えっ?」

ゆっくりと紅茶を飲んでいたリチャードがソフィに問い掛ける。

「…わたしは、アスベルとシェリアが幸せなら、それでいい」
「本当に?」
「…うん、」

それでいい、と自分に言い聞かせるように呟いてみたが、どうしてもどこか胸に突っ掛かるものがあった。

「…ソフィは嘘つきだね」
「わたしが嘘つき?」
「あぁ、」

カタン、と持っていたティーカップをテーブルの上に置き、自分の左胸を指差した。

「ここに聞いてみな」

トントン、と胸を指す仕種をソフィは真似てみる。






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