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□goofy! goofy?
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 世界が平和になって、セリスと俺が二人旅を始めて約一か月。
ここんところ野営ばっかりだったから久々の宿に大喜びしていたのはいいんだけどさ。
ついこの間キスを済ませただけの清い関係、まぁちょっとは触ったけど、といえども、恋人同士である俺たちが一つの部屋に泊まるってことは、…期待していいよな。大人だし。
もう少し我慢するべきかなあとも考えたんだけど、
一応皆の手前ってのもあったし、単純に二人きりになる時間がなかったってのもあって、それはそれは長い時間彼女に触れることを我慢してきたし…。
と、下らない理由は次々と出てくるんだけど、単純に今この状況で我慢することなんてできません。
今までよく頑張って耐えたな俺!!すごい!

「ちょっとまわってきちゃったかも」
セリスはワイングラスを置くと、そう言って俺に体を預けてきた。
バスローブの合わせ目から覗く肌は熱を帯びて、有り得ないほど煽情的で…身も蓋もない言い方すると、とにかくすんごくエロい!
この状況でその気にならない男なんて絶対いない。居たとしたらそいつは間違いなくそっち系だって。
必要以上に甘えてくるセリスに軽くキスをすると、彼女の方から舌を入れてきた。
もう単純に嬉しいんだけど! しかし妙にキスがお上手な彼女にちょっとヘコんでいいですか。

角度を変えて、唾液を交換し合って、甘く長〜いキスに酸欠になった俺たちは一旦唇を離して抱き合った。
「きもちい」
かわいい…。セリスってキス魔だったんだ。
「俺、アドレナリンがやばいかも」
セリスは笑ってるけど、俺今ホント極限状態なんだよ。
「なんか、もう、ふわふわして、ほんとに、きもちい」
俺はセリスの身体がふわふわしてて気持ちイイ。結構良い密着加減だなぁ。
もうこのまま…。
「なぁ?」
「…ん?」
「もっと気持ちよくなろうか」
「ん。」
ん??
これってOKだよね!?セリスって“うん”の事よく“ん”っていうし。
…ということは、この時が遂に来た!
長いこと待ったかいが有ったってもんだ。
本来なら素面で迎えたかったんだけど、やはり緊張を解くためにもアルコールの力を借りるのも悪くはない。
このままカウチで続行しちゃうのもいいけど、やっぱりベッドに行くべきだな。
「セリス、ベッド行こう?」
「・・・」
あれ?反応無いし。
「セリス?」

耳元でなんとも気持ちよさそうな彼女の寝息が…。
うっそでしょ。お約束すぎる。勘弁してください、お姫様。
そりゃきもちいハズだよ。
仕方がなく俺はセリスを抱えてそおっとベッドに横たえた。
いくら俺でもこんなに幸せそうな顔した眠り姫に手を出すことなんて出来ません。
ちらっと肌蹴たバスローブを整えてやる俺ってなんて出来た男なんだろう。もう誰か褒めてくれ。
なんていうかホントに情けない。

眠りこける彼女の隣に潜り込むと、すっかり意気消沈したハズなのに妙に色っぽい寝相に性懲りもなく興奮しただなんてエドガーやセッツァーには口が裂けても言えない。
それ以前に、これからって時に熟睡されたなんて知れたら一生ネタにされる事間違いないだろうし。


さて、変な気を起こす前に寝てしまおう。
今まで、ずーーーっと我慢してきたんだ。
いくらお酒と甘いキスで火照った体を晒しながら俺の隣で美しい恋人が寝ていようとも、この一晩くらいなんてことないさ!
そんなわけで俺は強制的に目を閉じた。

☆おわり☆
2009.3.27 comb.
そして寝れないロック氏(笑)。
 

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