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□双子話
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かちゃり、音がなると重たい扉が開かれた。

「兄貴〜、こればあやから差し入れ・・・って、なぁんだサボってるのか?」
「サボるというのも、有意義な時間のすごし方だよ」
「なんだよそれ、無理な言い訳だなあ」
「まぁ、それは机の上にでも置いておいてくれ。それより、面白いものが見えるぞ」
「何?」
「ほら、あそこ」

「おぉ! 大胆〜」

「だろ?」
「気付いてないのかな」
「だろうね」
「それにしても、覗きとは兄貴も悪趣味だなぁ」
「人聞きが悪いな。覗いてる訳じゃない。俺の視界に勝手に入ってくるのが悪いんだ」
「確かに、あれじゃあ見てくださいと言ってる様なもんだな」

「「おっ」」

「あれってアリ?」
「アリだな」
「マジですか・・・」

「あー、奥入っちゃった」

「明日、セリスどんな顔してると思う?」
「さぁ?案外肌つやがよくなってるかも?」
「俺は寝不足でクマができてる、にそっちの書類、一山賭ける」
「は?」
「変えるのはなしだぞ、賭けにならん」
「えぇ!?うわぁ、きったねえ!」
「なんとでも言え」

「・・・じゃあ俺が勝ったら、兄貴は明日一日執務室には入らない。ってのはどう?」

「それって・・・」

視線が絡むと、マッシュは悪戯な表情で笑ってみせた。

fin.

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