みじかいの

□未来、こわい
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戦国武将とのたまる野郎共が私の所に来て早数ヶ月。最初こそ人類の文明に触れてきゃっきゃっと女子高生のように騒いでいた野郎共も、今や生死の境をさ迷っていた。


「あたまいたい〜…」

「もう無理…マジ死ぬ…」

「Ah…母上…毒殺マジ勘弁…」


我が家の三バカ、上から伊達成実、島 左近、伊達政宗。ついに、と言うか、やっぱり、といった感じだ。お前等なら絶対かかると思ったよ。


「「「いんふるえんざ…こわい」」」


戦国武将がインフルエンザになりました。何処でもらってきたんだよ。


「だから体調管理も仕事のうちとあれ程、」

「やめて〜…今はお説教聞く気分じゃない」

「小十郎、空気読めよな…」

「刹那、いんふるえんざは死ぬのか?」

『うん、死人は毎年出てるね』

「政宗様…この小十郎、政宗様死すとも必ずや奥州を守り…」

「え、俺死ぬの前提?」


確かに具合悪いときに小言は聞きたくないけどさ、普段から保護者の言うことを聞かないからそうなるんだよ。外から帰ってきたら手洗いうがいをしろとあれ程言ったのに、三バカは言うことを聞かないからこうなる。


『薬飲んで大人しく寝てることだね』


そうは言ったものの、コイツらが大人しく寝るだろうか。成実は頭痛が痛いとかわけわかんないこと言ってるし、政宗は呻いてるし、左近に至っては目が死んでる。左近、重症じゃねーか!


『左近…生きてる?』

「俺さ、」

『?』

「綺麗な嫁さんもらって、子供はいっぱい欲しい。そんで嫁さんと子供達と幸せに生きていけたらなー、って…」

『そ、そうですか…』

「どうせ死ぬなら、





俺と結婚して俺の子供産んで刹那ちゃぁぁぁんっ!!」

「ふっざけんな!!誰がお前なんかにやるかァァァッ!!」

「重篤装って刹那の同情引きやがってェェェッ!!」

「表出ろ!!刹那ちゃん賭けて雪合戦だ!!梵、戦だよ!」

「上等!返り討ちにしてやんよ!」


ぎゃーぎゃーわーわー


『佐助さん、買い物行ったら加熱用カキ買ってきて。あの三バカに生食させるから』

「それってマズいんじゃないの?カキは中ると怖いっててれびでやってたし」

『インフルエンザと一緒にノロ併発すれば、いくら三バカでも死ぬでしょ』

「……(この娘、殺る気だ…)」






未来、こわい
(ノロのスペックなめんなよ三バカ)






(おなか痛い…)
(吐き気止まんねぇ…)
(なにも食えねぇ…)
(((生カキこわい…)))
(インフルエンザとノロの併発でも死なないなんて戦国武将すげーのな)
(((ごめんなさい、殺さないで下さい)))



半兵衛様は中の人繋がりでウイルスは全て無効になる体質
小十郎と佐助は体調管理はきちんとしてそうだし、幸村は佐助によってちゃんと予防されてる
しげと筆頭と左近は絶対かかる

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