誓った僕ら

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栗「大体、なんでこんな気味悪い集団が、風紀委員なんかに…先生方は何考えてるのやら」


うしろで、クスクス笑うのが聞こえる。


最悪だ
最低だ


私たちは、何もしてないのに。

大体、私たちだって、知らなかった。

こうなるなんて。










____



私たちはもともと別々の人間だった。





それぞれが、入学して、普通に学校生活を送るつもりだった。


たった一回の放送ですべてが変わってしまうなんて…





当日にそれぞれがクラスごとに別れ、席に着いたときのことだった。

























ピーンポーンパーンポーン


〈……一年生の皆さん、ご入学おめでとうございます。

…今から呼ばれた生徒は校長室にきてください。


朝倉楓・風見莉子・高島大樹・平沢まり・八坂朱里・柳原悠太

…以上の生徒は、今すぐ校長室に来るように!〉


その放送が終わると
私たちは、そろぞれ、校長室に向かった。

そこで、初めて対面した。

そのときは誰も…………一言もしゃべらなかった。

呼ばれた理由が分からない。

不安をよぎらせながら…











校長室に入った瞬間。


ガラッと雰囲気が変わった。


先生が何人か並んでいた。




何も知らない私たちは、校長達に告げられたことは…























「…君たちは"力"が強い」


最初に、一体何を言っているかわからなかった。
いや、分かっていた。
だって、私たちは違う。
普通の人間とは






普通の"能力者"とは……


でも、私たちは生徒だ。

この学園の…………………他の人と一緒なはず。




そして、最初に口を開いたのは莉子だった。


「あの……意味がわからないんですけど?」


莉子が、そう聞くと。




「君たちはの力は、確かに他の生徒と何の変わりもない能力だ。まぁ、変わった力の人間もいるが……

でも、君たちはその中で、もっとも力が強い」


「力…?何の……ですか?」


そこで、朱里が口を開いた。
莉子も、真剣な顔で見つめた。

他の人も驚いた顔で…。




「…………君たちはレベル8以上の能力者だ…」


その言葉を聞いた瞬間、全員の目が開いた。



「通常、4〜5の生徒が普通だが、君たちはその中ではっきり8以上が出た」


全員は黙り込む。
そして、校長からでた言葉は…。



「率直に言おう………………君達には、風紀委員をやってもらう。」


「「「「「「風紀委員?」」」」」」


全員の声がそろった瞬間。


なんで?と言う顔で、校長を見つめると。



「理由は………………私たちは力を持っている。故に、道は二つに一つだ。
正しい道を歩くか、外れた道を歩くか。

君達には、ほかの能力者を監視し、取り締まる………"風紀委員"をやってもらいたい。もちろん表向きの事もいろいろやってもらうがな。」


「ちょっと…待ってください!なんで私たちなんかが…」


朱里は、アタフタと校長に問いかけた。
莉子も、わけがわからないといった顔で見つめた。


すると…

「馬鹿みたい…………そんなの…他の教員に任せとけばいいでしょ?」


「くだらねー…」


楓と大樹があきれた感じで、校長に言った。
それもそうだ。
本当に、あきれる。



二人は、後ろを向き、戻ろうとした。


すると。



「なんで、俺たちなんですか?」


悠太が、聞く。
すると…



「………私には分かるからだよ…、君たちはきっと上手くいけるからな…」










____




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