†お話し その1†

□ CHICAGO IR
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朝陽が差し込む部屋の明るさに眼を覚ます



隣では眠りを貪る相変わらずな恋人が
安らかな寝息を立てている


そんなキミを起こさないように
そっと窓越しに歩み寄り
カーテンを開け外の景色を見る



陽が昇る瞬間…ビルに囲まれた雑踏の中は別世界だった…



新しい河村隆一が始まる



陽に照らされた街の景色が
何にも囚われず自然の光に自分の姿を現す瞬間



キモチ全てをさらけ出されている様な感覚と
その思いとは逆に救われているような感覚



そんなコトを想うのは
キミが傍にいるからかな



キミに奪われる時間が
温もりと優しさに包まれるなんて想わなかった



僕の心はキミで埋め尽くされている



「…ん…りゅうちゃん…?」



陽の光が眩しかったのか
身体を捩り僕を探しながら寝返りをうつ



いのらんに触れてから
僕のキモチが止まらない



―愛しさを―



また、ベッドに戻り耳元に囁く



「いのらんは…僕のかけがえのない人…ずっと傍に居て?」



キミに囚われた僕は
愛を紡いで行くコトが
幸せに感じるんだ



それは愛してしまった瞬間から始まっている



そんなコトを想い
陽に照らされた美しい寝顔を見詰めていると
突然腕が伸びてきて
僕はキミの胸へ抱き寄せられる



「…りゅうちゃんは出逢ったときから…かけがえのない存在だよ」



抱き寄せる腕に力を込めながら
シレっとそんな台詞を言う



「おきてたの…?」



「ん…ちょっと前にね…そしたらいきなり愛の告白された♪サイコーな目覚め」



僕の髪を撫でながらキミは笑顔になる



一番好きな顔



胸がきゅぅっと締め付けられる



「フフ♪それは一緒だよ!僕もいのらんの告白をちゃんと聴いた♪」



そう言うと鼻先にそっとキスを落とし
さらに僕を強く抱き締める



「ん―温かい…りゅうちゃんの体温は俺の幸せの温度だね」



何気無い一言が僕の心を捕らえる



「だからりゅうちゃんのキモチが何でも判るんだよね〜今…俺の愛がいっぱいで幸せでしょ?こんなに温かいもんね〜♪」



僕の全部を見透かされているみたいで
何だか恥ずかしくて顔が上げられない



暫く顔を胸に埋めているとまた、規則正しい寝息が聴こえてくる



急に寂しくなりキミを見上げ身を捩ってみる



僕をしっかりと捕まえた腕は微動だにしない



そんな些細なコトから感じられるキモチ



―アイサレテイル―



いのらんの優しい温かな鼓動に包まれながら
僕はまた眠りにつく






―キミに囚われた僕は…
傍に居られることだけでもこんなにも幸せ―







††††††††††††自分が観に行けず…杉様は観に行ったのを知って少し嫉妬して書いてみました…( ̄▽ ̄;)

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