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□ゲーム
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・性転換なので、女の子が男の子になってます。長門は男の子です。
・なので女の子が主人公です。
・長門→ユキ呼びです。
・びっくりするほど話が短い。

それでもよろしければどうぞ!








放課後、いつものように部室をノックして開ける。
「あ、ユキ」
定位置で本を読んでいるユキが顔をあげて、こちらを見やった。
ああ、今日も格好いいなぁ。

私はユキにベタ惚れなのだ。


ユキは誰よりも先に部室に居る。私はそんなユキと二人きりの時間を過ごしたくて、ホームルームが終わるのをジリジリと待ちながら、毎日部室に飛んできている。
まあ、私たちは恋人だからそんなに焦る必要はないってわかってるんだけど。好きな人には一秒でも早く会いたいよね。うーん、私ってば恋する乙女だ。


相変わらず小難しい本に意識を集中しているユキの隣に椅子を置いて、ユキの肩に頭を預けた。
「何読んでるの?」
あまり言葉を発しない彼は、読みかけのページを指で押さえて、表紙を見せてくれた。

「うん、わかんない」
にへら、と笑みを返すと、気にもとめずにユキはまた読み始めた。
仮にも彼女が甘えてるんだから、気の利いたことの一つや二つはしてほしいんだけど、ユキにそんなことを求めるのはハードルが高い気がする。
ヒューマノイドインターフェースと想いを通わせたことすら私には奇跡のように感じるのだから、まあ我慢する。

それでも彼氏の視線を奪うのが無機物だということが悔しくて、私はぽつりと呟いた。
「ユキ、かまってよー」
その分厚い本があと10ページほどしか無いのを知りながら。
読書に夢中なユキが私の相手をしてくれないことなんかわかってるけどね。
「ゆきー」
もう一度呟いたけれど、やっぱり反応はない。
規則正しいスピードでページがめくられていく。

ま、あと数ページだし待とうっと。
そうして私が姿勢を正し、預けていた頭を真っ直ぐに戻そうとしたら。


不意に頬に感触。

え?と思ってユキの方を向いたら、今度はきちんと唇同士が触れあった。

状況が把握できなくて呆けている私に、本じゃなく私を見つめているユキが、

「構った」

そう言って、私の唇を細長く白い親指で、つ、と撫でた。

「もう少し待っていて」


そんな甘ったるい声を吐き出して、ユキは先ほどと同じように本を読み進めている。

そんなキザなことしないで欲しい。
だってだって、そんなことされたら、私の心臓がいくつあっても足りないもの!


結局ユキが本を読み終えるまで、私はユキの端正な横顔を見つめることしかできなかったのだ。

(は、反則だこのイケメンめ!)
(?……足りない?)
(ちゅっ)
(ああもう、好き!)






>>>
長門さんが好きすぎる。長門くんも好きすぎる。
いちゃいちゃしてろ!

無自覚に甘いことしてるといい。
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