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6.┌(┌^o^)┐
・しょうもない乳首の話
・桃井ちゃんがとても腐ってる
・念のためR-15



「はいっ、きーちゃん、ゴー!」
「えぇ〜?……もー、わかったっスよ……。日高っちー、覚悟!」
「え?……ひゃぁっ!」

黄瀬が千晴の背後に忍び寄って、ぐわしと平らな胸を揉みしだいた。
これは単なる罰ゲームであり、その日初めて会った男の胸を揉むというなんとも中学生らしいものであった。
黄瀬が罰ゲームをきちんと執行するか監視する役を買って出た桃井は、緑間に挨拶を交わした黄瀬を見守っていた。
え、俺、緑間っちの胸揉むの?とげんなりしていた黄瀬には目もくれず、黄瀬の腕を取って体育館へと歩き出した。

そうして、行けと合図を出されたのは千晴を目の前にしてからだった。
これって罰ゲームっていうか桃っちが見たかっただけじゃないの、とは口が裂けても言えない。
キセキのヒエラルキーにおいて黄瀬は常に最下層なのだ。
それに男と男を前にした桃井は赤司でさえも気圧されることがあるので、黄瀬に発言権などないのと同義だった。。


覚悟!と千晴に立ち向かったのはいいが、鈍感な千晴のことだ、胸を揉みしだかれても、「どうしたのー?」とか気づかなそうだ。
それならそれで構わない。とりあえず罰ゲームをこなさなければ終わらない。

しかし、黄瀬の目測は逸れるどころか180度違った。


「ひぁぁっ、ぁ……!」
びくんと黄瀬の腕の中で過敏に反応した千晴は、自分のあられもない声がこぼれたことに羞恥を覚えて顔を真っ赤に染めた。
「ゃ、だ、め……」
黄瀬の手を剥がそうと抵抗する千晴だったが、黄瀬が驚きのあまり無意識に手を動かし続けていたせいで胸への刺激に為す術もなく悶えていた。

「っん、く……ふぁ、」
カタカタと千晴が震えだしたところで黄瀬はようやく我に返る。

「え、え、日高っちぃぃぃ!?」
「は、ぁ」
バッと黄瀬が千晴から離れると同時に千晴はくたりと地べたにへたりこむ。

どうしようかと助けを請うように桃井をみやると、見たことがないほど爽やかな笑みでグッと親指を立てられた。
いやいやいや、桃っち……。罰ゲームを私欲化しないで欲しいっス……

「えーと、日高っち大丈夫?」
立たせようと手を差し伸べるけれど、千晴は俯いて胸を隠すように腕を交差させていたから無理だった。
「だ、大丈夫……くすぐ、ったく、て」
泣きそうな顔で告げられても、額面通りには受け止められるはずもなく。

「や、なんかごめんね」
「………ごめん」
どうしようもなく気まずい雰囲気になってしまった、と黄瀬は頭を掻く。
黄瀬はモデルなだけあって、周りに女が絶えないため性に早熟だ。
芸能界のお姉様方に手解きをうけたこともあるため、先程の千晴の反応はただくすぐったがっただけではないこともわかっている。

とはいえ、男があそこまで胸を弄られただけで反応するだろうか。
百戦錬磨と言われた黄瀬もさすがに同性との経験はないためよくわからない。

あぁ、そうか。
黄瀬は思い付いた事実に一人納得した。
日高っちの恋人って赤司っちじゃん。

日高っちを溺愛してる赤司っちなら、他の男に靡かないように乳首を開発してても不思議じゃない。
不思議じゃないって納得するあたり、赤司っちェ……って感じっスかね。


ぼけーっとそんな事を考えていると、いつの間にか日高が黄瀬の目の前から消えていた。

「あれ?桃っち、日高っちは?」
「赤司くんに手を引かれてどこかに行ったけど?」
「まじで?やばいかも、日高っちご愁傷さま……」


溺愛しているということは同時に嫉妬深いということだ。
赤司の性格からすれば、泣き寝入りなんてあり得ない。
赤司ほどお仕置きという単語が似合う男もいまい。


「え、つうか俺のメニューやばいんじゃ……?」
溺愛しているが故のお仕置きとは別に、千晴に触れた男全員に鉄槌を下していると風の噂で聞いたことがある。
触るだけならまだしも、胸を揉みしだいた黄瀬の人生は残念だが終了のお知らせである。

「桃っち〜〜!ハメたっスねぇぇぇぇ!!!」
「やだなぁ、ハメるのは赤司くんと千晴くんだよっ」
「女の子の下ネタは自重して欲しいっス!!」

黄瀬の叫びと桃井の高笑いが響く体育館から程近いロッカールームでは、赤司と千晴がキスできそうなほどの距離で言葉を交わしていた。


「ほら、早く言った方が身のためだ」
「ぁ、その、」
「黄瀬に何をされていたんだ?」
「それ、は……」

おどおどと千晴が困ったように言葉を途切れさせる。
「後ろからいきなり胸を触られて反応していたね」
「見てたの!?」
「たまたまだよ。それにしても、俺以外の男に触られて反応していたけれど?」
弁解を許さない赤司の声音に千晴はもう泣きそうだった。
このままでは完全にお仕置きルート突入だ。お仕置きなんかでは生ぬるいプレイを強要されるに決まっている。


「だって、元はと言えば征くんのせいでしょう!」
渾身の言い分を詰るようにして吐き出した。
「俺のせい?ふふ、そうかもしれないな。でも、千晴に素質がなければこんな風にはならないだろう?」
きゅ、と赤司が千晴の胸の尖りを摘まむ。

「っ、んぁ!」
「体育着に擦れるっていうから、こうして貼ってあげたんだ」
千晴の胸には、尖りを押し潰すように絆創膏が貼ってあった。
赤司が毎日のように千晴の胸を弄るせいで敏感になってしまい、少しの刺激でも甘い疼きが止まらなくなったのはもうずいぶん前だ。

「ほら、せっかく絆創膏で押し潰しているのに、固くなって主張しているよ」
爪の先で掠めるようにぷっくりと膨れる乳首をもてあそばれたら、もどかしくてたまらない。
絆創膏越しの弱い刺激ですら反応して、腰に熱が溜まっているのがわかる。

「ん、ゃ、だめ、それ……!」
黄瀬に揉まれた時ですらあんなに感じてしまったのだ。
恋人にされたらもう千晴は朝から赤司を求めてしまいそうだった。

ぷるぷる震えながら、やめて……と懇願されてもただ煽るだけだと言うことがわからない千晴に、赤司はつい意地悪をしたくなった。

「千晴。絆創膏の上から指でひっかかれたいか、それとも絆創膏を剥がして舌で舐められたいか選ばせてあげよう」
「ふ、ンゃあ、ぅ」
言葉を聞いただけで、その瞬間の快感を想像して千晴は喘いだ。


「絆創膏を一気に剥がしたら気持ち良くて達したこともあったな、そういえば」
くすくすと千晴の頬やら瞼やらに唇を落としながら、赤司はじわじわと千晴を追い詰める。


「さぁ、どっちだ?」













「……………みたいなの、良いでしょ!?」
桃井が机をバンバン叩きながら興奮で顔を真っ赤に染め上げて、目の前の人物に同意を求める。

「……悪くないな」
「でしょ!?だから、今のうちから千晴くんの乳首を開発すべきだよ!絆創膏貼られる時とか剥がされる時に恥ずかしさと気持ち良さで泣きそうになる千晴くん見たくない!?」
「吝かではないよ」
「本当に!?やったー!じゃあ、開発が終わって絆創膏の出番になったら教えてね!可愛い苺の絆創膏、この間お店で見つけたの」
「ああ、わかった」

「あ、そうそう赤司くん、この話のネタは……」
「いつもの通り、俺たちだとわからない程度にフィクションを織り混ぜるのならば、イベントでの出版を許可する」
「よしっ!実は許可してくれるってわかってたから来週のイベントで販売予定だったんだよね〜」
「ふっ、さすがに準備がいいな」
「順調に開発が進んだらぜひそれをネタに続編も書かせてくれる?」
「それは、千晴の『素質』次第だな」

くすくすと二人の悪代官のような笑みがミーティングルームに響き渡ったのだった。

>>>
桃井ちゃんを予想以上に腐らせてしまった……。
最初から桃井ちゃんの妄想の産物でした。
まあ、人間が考えることは実現可能だと偉い人も言ってましたし、チート赤司くんの協力によってめでたく桃井ちゃんは続編を販売できることでしょう←
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