オリジナル
□俺たちの距離
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親友に、告白された。
高校時代の三年間を一緒に過ごした。
だから、冗談で告白をする奴じゃないことは俺がよく知ってる。
それでも、信じられなかった。
『ずっと前から、好きだった』
知らなかった。
どんな気持ちで、その想いを隠していたのだろう。
気づけなかった俺に腹がたつ。
きっと、悟られないように必死で隠していたんだろうな。
俺は瞬のことを大切な親友だと思っていた。
今は正直、戸惑っている。
今までのようにはできない。
プライドの高い奴だから、そんなことを許すはずがない。
俺は親友でいたいよ。
それに、離れるのが辛いからって、同情で付き合うのは嫌だ。
俺は同性の恋愛に偏見はない。
いつも女の子からの告白には即決の俺でも、今回ばかりは悩んでしまう。
すぐに決めてしまったら、失礼だ。
……溜め息が止まらない。
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