オリジナル
□狼に片思い中!
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偶然入った喫茶店。
一夜限りの連れが、紅茶が美味しいと絶賛していたから来た。
俺個人としては何の期待もしていなかった。
一目惚れなんて、するはずがないと思っていた。
男を取っ替え引っ替えにする毎日。
昼と違う夜の自分。
それでも、充実していたと思う。
俺の好きな黒髪と声。
あの夜は、どうにかなってしまうくらいに心臓がうるさかった。
連れはマスターと話していたから、俺は黒髪の店員と話していた。
愛想は無いが、俺の話に笑ってくれて嬉しかった。
俺は、チャンスを逃さない。
「俺をこの店のバイトにしてください」
店を出る直前に、マスターの前で、頭を下げた。
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