リク、キリ番etc
□寂しい夜
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「寒い……」
今日は特別寒い冬の夜。
雪でも降りそうなくらいの寒さの中、俺はリビングで本を読んでいる。
いつものように、野分はいない。
最近、野分を見たのは、何日前だったろう?
野分がいると、温かいのだ。
抱きしめられるぬくもりはあるが、存在自体が俺の心を温めてくれる。
寒い夜、いや、夜は一人でいたくない。
野分と出会う前は、寂しいとは思わなかったが、出会ってからは寂しくてしょうがなくなってしまった。
何故か不安になる夜は、安心感のかたまり、野分の傍にいたい。
今日中には、帰ってくるのだろうか……?
少しでもいいから、野分と話がしたい。
帰ってくるまで待つことにしたから、リビングで本を読んでいるのだ。
早く、帰ってこいよ……。
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