*涼宮ハルヒ*

□さようならのかわりに
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涼宮ハルヒという神のような存在、その神に選ばれた彼。
何の能力も持たない彼に惹かれたのは、涼宮ハルヒだけではなかった。



いつのまにか目が離せなくなっていた。飄々と生きる彼が羨ましかった。
時々優しく笑う笑顔に見とれた。



退屈しのぎなんかじゃ、なかった。



決して手に入るはずのないものに
触れてしまった。傷つけ、泣かせた。



それなのに…




――嫌いになれないのが悔しい





綺麗な目に涙を沢山ためて、彼はそう言った。彼がこんな僕を好きだと言った。




嬉しい…でも



「駄目なんです、ぼくは……」


あなたと結ばれることは不可能なんです。
もしもそれが神に知られたら、確実に世界は崩壊するんです。



あなたと共に生きる世界ならば、僕は死んでも守り続けます。
でも、あなたと彼女の為の世界であるのなら。

ぼくは…守りたくなんかないんですよ。わがままなんです。でも、もう疲れました。




今日彼に会ってさようならをしよう。

さようならと言うかわりに、ありったけのキスをしよう。
優しい優しい、恋人同士みたいなキス。
時を忘れるくらい沢山のキスに溺れたあと、「また明日」なんて言いながら笑い合ったりして。


さようならのかわりに。




*END*




ぬわ!!なんだか悲しいラストになりました……
ラストを決めずに書き始めたらこうなりました。
でもね、きっとこのあとキョンが古泉をとめるんですよ
そしてふたりは結ばれるハズ(´;ω;`)
という続きをいつか書きたい…
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