*涼宮ハルヒ*

□とけあうからだ
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「こい…ずみ…」


こたえるかわりに髪に手を差し込まれ、ゆるゆるとなでられる。


さらさらの感触を楽しむように。大丈夫だ、とでも言うように。


あぁやっぱりあなたはとてもきれいだ。なんだか泣いてしまいそう

「…っふ……ぁ」

どちらからともなく見つめ合ってキスをする。
目を閉じて感覚を味わう、やさしいキス。

このまま溶けてしまえたら、なんておざなりな言葉がふと浮かぶ。


「おれ…おまえと…溶け…ちまいそぉ…あちぃ…」


唇を押しつけながら、にやりと笑ってそんなことを言う彼。

「読みましたね…僕の心」

「ばぁか、オレはっ…そんな力…持ってねぇよ」

触れ合う唇のくすぐったさに笑いながら、それでも口付けは一層深くなるばかりで。

「っぁあ…やっ……もぅ……いっ…いくっ…っぁぁあ!!」

「キョン…くん……んっ…」

びくん、と細い体がしなる。彼の奥に熱を吐き出す。
「…っ…はぁ…っ」

倒れてきた重みに、彼が意識を手放したのだと分かる。余韻に浸る間もなく自身を引き抜く。

「っぁ…」

ずるり、と音をたてながら引き抜かれるそれ。そんな音にさえ無意識に感じる彼。

「すみません…僕はあなたに…なんてことを…っ」

偽りの甘い時が終われば、残るのは後悔ばかりで。
返事の返ってこない体を抱き締め、ただ震えながら謝罪の言葉を紡いでいた。
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