*ガンダム00*

□例えば柔らかな情のような
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ミッションの後はいつもひどく不安定になる彼を、そっと抱きしめる。
まるで子供の様にぎゅっと抱きしめてくる大きな体を、只ゆっくりと癒すために。

例えこの行為は何も成すものが無かったとしても、だ。



*例えば柔らかな情のような*



アレルヤの手によって、少し乱暴に外される眼鏡。
それがベッドサイドにゆっくりと置かれる様をぼんやりと視線で追いかけた後、高鳴る胸をどうにか抑え、そっと呟く。

「…だいて」

そう言い終わらない間にもう、強いキスをされて眩暈がする。
性急に脱がされるパイロットスーツと、露になる肌に沿って落ちてくるキスにどうしようもなく感じてしまう。

抗うことなど無かった。
アレルヤが弱さと脆さを曝け出す相手に僕を選んでくれたことが、少しだけ嬉しかったから。

僕が同じように弱さを抱えているからなのかもしれないけれど。
理由なんてもう、どうでも良かった。


感情が朧げに宙に舞う。
只広くも無い天井を見ながら、押し寄せる快感に身を委ねた。

「あれ…るや…っ」

「ティエリア…」

額にうっすらと汗を浮かべて、どこか寂しそうな表情のアレルヤ。
褐色の掌が、僕の頬をゆるりと撫でた。
その優しさに心が痛くなる。


この行為の果てに、何か生まれるものがあればいいのに。

例えば柔らかな情のような。
もうアレルヤが、寂しそうに笑わなくても良いような


アレルヤにとって意味のある、何かが。


そんなことを考えながら、アレルヤの背中をゆっくりと抱きしめた。



只胸の奥で息を潜めている、愛という名の強い情に

お互いまだ、気付きもしないで



*END*
アレルヤがミッションの後に憂鬱さを抱えているのを、ティエリアがそっと癒してあげれていればいいな、と思いながら書きました♪

拍手ありがとうございました!

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