*ガンダム00*
□汚される思い出
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失態だ、本当に。
こんなやつに捕まってしまうなんて。
ぼくは…なんて無力なんだ。
*汚される思い出*
アリーアル・サーシェスが近くにいる、と。
部屋の壁越しに聞いた一言で飛び出した僕は、我を忘れていた。
一人でサーシェスの元へ行き、結果捕まってこの有様だ…失態だ。
殺したい。
大好きだった、大切だったロックオンを殺したこいつを。
言いようの無い殺意が込み上げる。
相撃ちでも何でもいい、僕なんか死んだって構わない。
そう思っていたのに。
こいつは、僕の腕を掴み、あろうことかパイロットスーツを剥ぎだした。
ぞくりとした。
まさか…それは、それだけは嫌だ…
こんなヤツに犯されるくらいなら、一思いに殺されたほうがマシだ。
「ロックオンに散々可愛がって貰ったんだろ?」
コックピットに連れてこられ、全力で暴れるがびくともしない。
なんて力だ…
「なぁ…コックピットでもヤってた?こーんな風に」
「やっ…やめっ…嫌だ…いやぁあ!!」
操縦席に四つん這いにさせられ、後ろから攻められる。
屈辱だ。いっそこのまま舌を噛み切って死んでしまいたい。
ぽろぽろと零れる涙を舐められ、ぞくりと鳥肌が立つ。
やめてくれ、汚すな…
――ロックオン…ここ…コックピット…こんなとこでっ…
――キスだけだって。無事ティエリアが帰って来ますようにってさ、おまじない
――まったく、あなたって人は…っん…
――好きだぜ、ティエリア…
彼との少ない思い出を、綺麗な思い出を…これ以上…どうか…