*ガンダム00*
□ただあなただけを
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どうしようもなく胸が苦しい。
「ろっく…おん…」
なんだがふわふわする。抱きしめられた所から熱が生まれる。
「ティエリア…」
呼ばれた名前が胸の奥をくすぐる。まるで魔法の言葉のようだ。
今の僕は、熱のかたまりだ。
*ただあなただけを*
ロックオンの手が、遠慮がちに頬に触れてくる。ただそれだけで泣きそうになる。
「…ごめんな…沢山、傷つけて」
つい先ほどまで、この部屋でロックオンに抱かれていた。とても酷く、何度も…痛めつけるように抱かれた。
体が思い出し、反射的にビクリと強張ってしまう。
それに気付いたロックオンが、辛そうな顔をした。
「…っすまない…」
咄嗟に体を離され、慌ててロックオンの着ているバスローブを掴んで叫んだ。
「や、違っ…!」
違う、違う。悪いのは僕で。
最低なのも僕で…
「違っ…ごめ……僕が…っ…」
バスローブを掴んだ腕がふるふると震える。その手を優しく捕まれ、ゆっくりと顔を上げる。
「…っん」
そっとそっと、優しいキスが降りてくる。すぐに離された唇は、それでも沢山の熱をティエリアに与えることに成功していた。
優しく抱きしめ頭を撫でる大きな手。さらさらとした紫の髪をすく大きな手が、ティエリアの心と体を解していく。
「…ふぁ…」
頬を染め、とろんとした目をして吐息をこぼすティエリアに眩暈を覚えるロックオン。
結構…いや、かなりやばい。
可愛過ぎる。