*涼宮ハルヒ*
□たとえばこんな日常で
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それは夕暮れ時の部室でのこと
ハルヒたちも帰って俺と古泉だけになったとき
ボードゲームが終わって古泉が口にした言葉は
もう一回勝負ですでもなく、もう帰りましょうかでもなく、
『すきです』
のひとことだった。
***たとえばこんな日常で***
そう、少し困った顔で
いつもみたいに笑いながら
そんなことをぽつりと言いやがった。
「ちょっとまて…何が?」
「ですから、僕が、あなたを」
何の罰ゲームなんだか勘弁してくれと思って顔を上げると
やっぱり少し困った顔で
なんだか泣きそうになりながら
それでも笑っていた。
不覚にも、
そんな古泉がかわいいと思ってしまった。
「困らせてしまってすみません。帰りましょうか」
沈黙に耐え切れなくなったのか、
立ち上がりながらそんなこと言うもんだから、
なんだかこっちが切なくなってきて、古泉の腕をとっさにつかんでいた。
「…も。」
「へ?」
なんつーマヌケな声だよ…色男が。
「だから、俺もだっつってんだよ」
そんな一言を聞いて、ヤツは信じられないと目を丸くして
そのあと
それはとてもとても綺麗に笑った。
ああなんだ、
そんな笑い方もできるじゃねえか。
ついついつられて笑った。
ああ、悪くないな。
*END*
…ぅぁああ〜甘いですね(´艸`)(自己満)
古泉はいつも笑ってるけど、心の中では実は切なくて…だからあんな困った感じの笑顔なんじゃないのか、という妄想。