*涼宮ハルヒ*
□その10分間の延長法
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「キョン君…」
冷たい手をそっと握って微笑む。キョン君は少し驚いたあと、はにかみながら笑ってくれた。
「なんだよ」
「幸せだな、と思っただけです」
「…なんだそれは」
そう言いながらも、繋いだ手を離そうとはしないキョン君。それどころかふざけてぎゅっと強く握り返してくれて、思わず笑ってしまった。
幸せと切なさは、きっと一対なんだろうと思う。
だけど。
「キョン君、またあした、一緒に帰りましょうね」
「…あぁ、また明日、な」
だけど、また明日同じ幸せがやってくるから。
切なさだって、幸せの一部分。
きゅっと繋いだ手は、いつのまにかふたつとも暖かくなっていて、寒い空気に包まれながら暖かい気持ちでキョン君を見送った。
*END*
1500HITゆうさんリク、ほのぼの古キョン古でした♪
切なさも、ふたりで共有するなら幸せになる、というお話。
書いていてとても楽しかったです…ありがとうございました!!(*^_^*)