短編2[BL]

□2番目
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風しん(R16)



初恋は実らない

そんなことは恋をした瞬間に分かっていたのに。


「結婚するなら2番目に好きな人とするといい」

「ほうほう。じゃあ、風間君は2番目に好きな人と結婚するの?」

何の脈絡もなく紡がれた言葉に、風間君は俺を見て微笑んだ。

「しんのすけは?」

「…俺は1番目の人でも2番目の人でも結婚はできない運命なんだぞ」

繰り返されるキスの合間、何処か寂しそうにしんのすけは眼を逸らす。


「お前の1番目は…ななこさんか?2番目は誰だ」

「風間君、俺の初恋は、ななこおねいさんだけど2番目は風間君だぞ」

ギッ、と軋んだベットの上。しんのすけの身体はシーツに包まれた。

胸元に滑っていた無骨な手が身体のあちこちを這い回っていく。

感覚は声をあげるには足りずだからと言って言葉を交わす余裕もない。

苦しくなっていく心臓を押さえ、しんのすけは風間の首に腕を回した。


「風間くん、好きだぞ、風間くん、愛してるぞ」

「…っ、お前はズルイぞ、しんのすけ。お前にとって僕は2番目だろ」


答えを求める暇などないまま身体の奥で指が好き勝手に暴れ戸惑う。

空いているもう片方の手が、白い手首を掴んだ。


「か、ざまく」

「好きだ、しんのすけ…!お前が最初に僕を好きだって言ったんだぞ」

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