短編2[BL]
□秘密ごと
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「ええ、赤い薔薇の花言葉には貴方を愛しますって意味がありますわ」
にっこりと微笑んだ、最後の笑顔。綺麗だった。
綺麗で綺麗で、とても悲しくなった。だって親友である、その彼女は。
ネネをおいて、死んでしまったから。
「ねぇ、ネネちゃん、何で…あいちゃんのお葬式に赤い薔薇なの?」
「綺麗でしょ?しんちゃんは赤い薔薇嫌い?」
「…、好きだぞ」
「うん、ネネも」
大好きよ。大好きだったの。右手にしんちゃん。左手に親友。
ねぇ、
あの日のこと、覚えてる?
end.