短編[BL]

□2人の場合
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「どうしたの?最近、顔色が悪いけど無理はしちゃ駄目だぞ?」


放課後の教室、日誌を書く手を止めて、しんちゃんの顔をみた。

いつ、見ても整った髪型。長い指。どれも、ネネの好きなもの。


「しんちゃん、また女の子の告白を断ったでしょ?噂になってるわよ」

「女の子の噂って母ちゃんの近所話と一緒だぞ」


井戸端会議?女の子って飽きないね、そう言うの。しんちゃんは苦笑い。

でも、そう言われてみればそうかもしれない。


「女の子だもの」

「そういうネネちゃんは彼氏と危ないんでしょ」

しんちゃんの夕日を浴びた横顔、格好良いと思ったのは百回目。

ただ、それを言ったことがあるのは無に等しい。


「…しんちゃん、どうして知ってるの?」

「噂だぞ、噂」


「…いやな噂」

日誌の表紙に溜息を零し、椅子から立ち上がる。

これを持っていけば今日の日直という仕事は終わる。急いで帰りたい。


「……ネネちゃん」

「何?しんちゃん」


「ネネちゃん、もうちょっとしたら誕生日でしょ。欲しいモノある?」


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