短編[BL]
□拍手文SS
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<しん+ネネ>
「しんちゃんこっち向いて笑ってみてくれない」
「…こう?」
にこぉ、そんな効果音がつきそうな柔らかい笑みにシャッター音。
パシャッと響く使い捨てカメラ。ネネちゃんは満足そうに微笑んだ。
「何で写真?」
「友達に頼まれたのよ。しんちゃんの写真を撮ってきてって」
「引き受けたの?」
「だって皆がネネと居る時のしんちゃんが1番、優しいって」
だからその笑顔が欲しいのだと、ネネちゃんは少し苦笑いを浮かべる。
「…しんちゃんってネネと居るときだけ優しい顔するの?」
「そうかも」
そして、またニコリ。先ほど、見た笑顔とはまた違った優しい微笑み。
ああ、なるほど
「そっか、」
「そうです」
また、にこり
ネネちゃんの嬉しそうな笑顔に優しさは深まる。
end.