短編[BL]

□拍手文SS
21ページ/26ページ

<しん+ネネ>



「しんちゃんこっち向いて笑ってみてくれない」

「…こう?」


にこぉ、そんな効果音がつきそうな柔らかい笑みにシャッター音。

パシャッと響く使い捨てカメラ。ネネちゃんは満足そうに微笑んだ。


「何で写真?」

「友達に頼まれたのよ。しんちゃんの写真を撮ってきてって」


「引き受けたの?」

「だって皆がネネと居る時のしんちゃんが1番、優しいって」

だからその笑顔が欲しいのだと、ネネちゃんは少し苦笑いを浮かべる。


「…しんちゃんってネネと居るときだけ優しい顔するの?」

「そうかも」


そして、またニコリ。先ほど、見た笑顔とはまた違った優しい微笑み。

ああ、なるほど


「そっか、」

「そうです」


また、にこり

ネネちゃんの嬉しそうな笑顔に優しさは深まる。


end.
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ