短編[BL]
□拍手文SS
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<しんネネ>
彼氏を
紹介します
「俺も好きだぞ」
って少し低い声で喋る、しんちゃんが好き。もっと言ってほしい。
「しんちゃん」
「ほいほい?」
そう言って振り返った、しんちゃんが好き。もっと振り向いてほしい。
「ネネちゃん」
「…なぁに?」
「頑張れる?」
って、疲れたときに言ってくれるしんちゃんの声が好き。頑張れるよ。
無理をすると、しんちゃんは怒る。それが嬉しい。ごめんね?
「ネネちゃん、さっき誰と喋ってたの?俺の知らない子だったぞ」
「…秘密」
ちょっと意地悪。しんちゃんは「ふーん」って顔をしてネネを見た。
あ、嫉妬してる。ああ嬉しいなぁ。もっと嫉妬すればいいのに。
「しんちゃん、絶対に勝ってね。ネネのために」
「当たり前でしょ」
って当然のように試合に勝っちゃう、しんちゃん。キラキラ眩しいわ。
でも、また女の子にモテてしまうのが心配。しんちゃん鈍感だから。
「ネネちゃん大好きだぞ、俺と結婚するでしょ」
「…、す、る!」
真っ赤な顔をすると、しんちゃんまで顔が赤くなる。伝染するの?
「好きよ、しんちゃん…大好きだからね」
「俺も好きだぞ」
ちょっと、よくわかんないネネの彼氏。でも愛してるので仕方ない。
end.