短編[BL]
□拍手文SS
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<しん+ネネ>
「しんちゃんは、ネネが慰めてあげる」
「…ネネちゃん」
「だから、ネネが失恋したときは同じように慰めてね?約束よ」
「ふ、ネネちゃんが失恋することなんて、想像もできないぞ」
「…ネネだって失恋くらいするわよ。ネネは好きな人には愛されない運命なの」
「…まかさ、」
「まさか、でしょ。ね、しんちゃん。ネネが失恋したら…またあのときみたいに頭を撫でてね。それだけでいいの」
もう遠い思い出になってしまった、あの日。ネネの初恋は余韻に浸る暇もなく散ってしまったけれどね。でもね。
しんちゃんが頭を撫でて慰めてくれたから、しいぞう先生のことも今は笑って思い出にできるのよ。ネネは単純だから。
「慰めてもらっただけで好きになれるの、ううん最初から好きだったの」
「なんの話?」
「なんでもないわ、それより明日はマサオ君達と遊びに行くわよ」
「強引だなぁ」
「いいでしょ」
ねぇ、しんちゃん
しんちゃんの恋はネネの恋になっていたんだよ?
end.