短編[BL]

□最後の台本
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かすかべ防衛隊/死ネタ?



ネネちゃんは言った

しんちゃんを奪う神様はきっと貪欲なのね、と。


最後の台本


『此方は留守番電話サービスセンターですメッセージの録「やめて!」』

「ネネちゃん」


百回目の留守番電話。けれど、しんのすけは何も答えない。

ネネちゃんはマサオ君の携帯を取り上げソレをブランコに叩き付ける。


「…ネネちゃん落ち着いて…マサオ君、はい」

「ありがとう」


ボーちゃんはマサオ君の携帯を拾うとネネちゃんの肩を優しく包んだ。

ネネちゃんを甘やかすのは、しんのすけだけだと思っていた。


「…何で、しんちゃん…出てくれないの?」

「ネネちゃん」


いつか、大人になったらヒーローになるんだと大声で叫んでいたのに。

しんのすけは、本当に馬鹿な奴だ。猫を庇って交通事故だなんて。


「あいつらしい最後だったといえば…そうなのかな…っはは、」

「風間く、ん」


しんのすけが死ぬなんてありえない。悪い夢だ。

なんて、僕達は眠れない夜を過ごしてそんな結論にたどり着いた。


けれど、何度あいつの携帯に電話を繋いでもあいつは答えなかった。

僕達の発信履歴は「しんのすけ」で埋め尽くされてしまったのに。


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