D.Nover再録

□そろそろ…
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「そういえば、もう10月なんだ…」




雲雀の突然の発言にいつものソファーに腰掛け応接室にあった没収物の雑誌を読んでいた綱吉はえっ?っと顔上げた。
そのまま雲雀を見れば、雲雀は壁に掛けてあったカレンダーを見ていた。

「あ〜そうですね、そういえば最近朝とか寒いと思ってたけど、10月になったんだ〜」

寒さの原因をなっとくし、綱吉は秋なんだな〜などと頷いている。

「綱吉の誕生日ももうすぐだね。」

「えっ?」

「…何その顔?」

「覚えたんですか?」

綱吉は雲雀が自分の誕生日を覚えていた事に目を丸くしていた、そして同時に顔も赤くなっていく。

そんな綱吉を見てか雲雀はどこか楽しそうに優しい笑顔になる。そして当たり前でしょ?っと言いながらデスクの上においてあった卓上カレンダーを見せてくれた。

「ほらっ」

差し出されたカレンダーを見れば10月14日の日に赤いペンで2.3重に丸が書かれてあり日付の左上に筆記体で「Birthday」と書かれてある。
「これ俺の…」

思わず出た言葉とともに綱吉の顔は驚きと嬉しさが入り交じっていた。

「君の誕生日を忘れるはずないけどね、一応。」

「ヒバリさん…」


真っ直ぐ見つめられ、言葉にしなくても愛を伝えられているようで、綱吉の顔は真っ赤だった。


「それにしても、平日か…」

その言われに我に戻った綱吉がふと見れば、壁のカレンダーん見ながら腕組みをする雲雀がいた。

「平日じゃダメでした?」

何か申し訳ない気持ちになり平日かと呟く雲雀に尋ねれば、いやっとこちらを向く。

「できれば休日の方良かったなって、ゆっくりもできるしね。」

確かに、平日は学校があるから半日だけになってしまうし、今年は次の日が休日な訳でもない。
それにはちょっと残念かもと思っていると、雲雀からはいつも直球な言葉が飛んでくる。


「特別な日に手加減なんかしたくないしね。」

「へ?」

「いや、手加減はしたくないけど次の日が学校だと激しくで「わぁぁー!!!」

意味が分かってしまう綱吉には直球すぎて思わずまた顔が熱くなる。

「何?」

「…いやっなんでもないです。」

ふ〜んと言いつも雲雀は楽しんでいた。きっと直球なのは半分わざとだろう。

「あ、なんなら15日は休みにしようか。」
「えぇ!!!!それは!」

「ダメ?」

「いや、それより、誕生日一緒にいてくるんですか?」

綱吉の言葉にキョトンとしてしまった雲雀だったが次には笑顔で
「当たり前でしょ。」
と言った。





その日綱吉氏には幸せな約束ができたそうだ…





END

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