novel

□物語〜TIDUS side〜
1ページ/1ページ


『誰かに呼ばれた気がした』


海の中で、ティーダは目を覚ます。


『優しくて、温かくて』


『俺の名前を何度も、何度も』


一度はその物語を終えた。


終えたはずだった。


ふと、ティーダの前に幻光虫が。

その幻光虫を通して映像が流れ込む。





 ―まだ、分からないんだ―

                       『祈り子の声・・?』

「それでも一緒に歩きたい」


 ―やってみる―





『まだ、終わってない・・・?』


そう、彼の物語は終わっていない。

たったひとつの、強い祈りによって、

彼の物語は、再び動き始めた。



『ユウナ・・・。』


ティーダは、愛しい彼女の名を呟く。


そして、決心したように



『逢いに行くよ。ユウナが俺を呼ぶなら、どっからでも飛んで行く!』



『約束、したもんな・・?』





ティーダは海面を目指して泳ぎだす。




『俺の物語。ユウナと一緒に!』

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ