novel
□物語
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またこの季節が巡って、私はキミを思い出す。
キミのおかげで、私はここにいる。
でもね、あの日から私の物語は止まったまま。
未来なんて無かった。
究極召喚を得たら、私はスピラからいなくなる。
それでスピラの人々が幸せになれるなら、それで良かったのにな。
キミとの物語、一緒に作っていけるって思ってた。
キミとの物語なら、きっと素敵だって思えた。
ねぇ、どこにいるの?
教えてもらった指笛、上手になったんだよ?
キミに届くように、って願いを込めて。
笛の合図で、キミがひょっこり出てきてくれそうで。
キミの笑った顔、好きだった。
キミが笑うと、辛いことも笑い飛ばせたんだ。
逢いたい。
キミに逢いたいよ。
逢ったら、またキミの腕に抱かれて、優しいキスが欲しい。
キミの温もりの中で、眠りにつきたい。
他の誰でもない、キミじゃなきゃ、
・・・キミじゃなきゃ、ダメなの。
ねぇ、今キミはどこにいるの?