とある美化委員会のお話
□プロローグ
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キーンコーンカーンコーン
1日の終わりを告げるベルが学園中に響く。
ホームルームを終えた学生がそれぞれに散っていく中……
「待て。ヒイロ。」
我先に教室から跳びだそうとしていた緋は、バックを掴まれ勢いよくひっくり返った。
「……やぁジローちゃん。どーしたのさ?」
ひっくり返ったまま、慈郎を見上げる。
「忘れたとは言わせないからな。俺は1ヶ月前から約束してたよな?」
目を泳がせる仕草に可愛らしさは微塵も感じなかった。
「そこをなんとか………」
「しません!」
「俺今日バイトなんだよぉーー!!」
「なんで外さなかったんだよ。ったく。今日はお前が報告書書けよ。」
「ジローちゃんの意地悪ぅー!」
「うるさいっ」
キッパリといい捨てて、慈郎は緋を引きずったまま教室を出た。
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