草書

□悲愛
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「た、いちょ…ぉ…」

半泣きの声で呼ばれると、こっちまで切なくなる。

ヒクヒクと動くイヅル自身に舌を絡めて、ねっとり舐めあげる。先端はより丹念にくすぐるように。

「も…っ…ぁ…」

「ちゃぁんとくわえたるから、イヅル…ギンって呼んでぇや。」
「たい、ちょ…」

「ちゃう、イヅル…ちゃんと呼び。」

柔らかく命令したら、ふぅうっと泣きそうな声が返ってきた。
だが、言わねばイカせて貰えない事は理解したのだろう。

「ぎ、ギン…っ」

「もっかい、イヅル」

「ギンっ…あああぁっ!」

呼んだ瞬間一気にくわえ込み、強く先端まで吸い上げながらスライドさせると呆気なく欲望は吐き出された。
「早いで、イヅル…」

ゴクリ、と飲み込んだ後わざわざ言ってやると、潤んだ目が睨んできた。

「そんな目で見ても誘ってるとしか思えへんよ〜」

「なっ!さっ…うぅ…」

今更慌てて両腕で目を覆っても遅いわ…。
「顔隠したらアカンやろ、イヅル?」

同じ目線まで戻り、抱っこできへんよ〜?と囁いたら素早く首に手を回された。よほど恥ずかしいのか、首筋に顔を埋めたまま身じろぎもしない。
「イヅル、ちゃんと顔見せぇ。」

ポンポンとあやしながら囁いていると、いきなり一つの台詞が頭に浮かんだ。

そうや…これしか無い…。

最低で最悪だけど、きっと自分にとっては最善の台詞。後はどう伝えるか…。

ギュッとイヅルを強く抱き締めた。イヅルが息を一瞬詰まらせたのが分かったが、力を緩めず抱き締めた。

「たい、ちょ、う…くるし…」

「ほな、顔見せてくれるん?」

少し腕の力を抜いくと、ホントにゆっくりとイヅルの頭が上がり、やっとその顔を見る事が出来た。

「もぅ…、酷いです。」

イジケてそう言うイヅルに、もっと酷い言葉をかける。

「だって、最後はイヅルの色んな顔覚えとこ、思ってな。」

「え…?さい、ご…?」

カタカタとイヅルの体が震え出す。それを優しく抱き止めて、続ける。

「このままじゃ無理なんは分かるやろ?」
額をコツンと合わせ、決心を話し始める。
「ボクな、イヅルの事殺したい位好きなんや…。」

ピクッとイヅルの肩が反応した。

「さっきから、どないしよう迷っとったんや。」

「隊長、僕は貴方になら、殺されてもいい…。」
…イヅルは絶対そう言うだろうと分かった上で言った言葉…。

「いや、や。」

額を合わせたまま、お願いします…と言うイヅルに堪らなくなって口づけるが、イヅルからの反応は無い。

「イヅルも中途半端やんなぁ、まだ此方でイってへんし…。」

そっと薄い尻に手を伸ばす。

 僕も中途半端や、せやから…な、
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