草書
□制作中
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…月が綺麗…。
今日はいつもより空気が冴え渡ってる気がする…。
隊長も…月…見えるかな…。
ポタリ、と右手に雫が落ちた感触…。
「隊長…。明日…僕は…。」
山本総隊長から呼び出しを受けたのはついさっきの事だ。
きっと新隊長を決める話がまた来たのだ、と半ば投げやりな気分で一番隊舎へと向かう。
「吉良…。」
珍しい人に呼び止められた。朽木隊長だ。
「こんばんは。朽木隊長…。いかがなさいましたか?」
「……請ける、のか?」
珍しく言いよどむ彼に、はい。と小さく答えた。
「…そうか…。断ったと思っていた…。」