本@

□悪戯
2ページ/2ページ


ハナにやらせたら、これが出来ない…とブレーカーを落とす。

「キャー」ハナの叫び声。

コレコレ

「あれー?停電かな?」
私は知らんぷりを決め込む。
「タカコさん。どこ?…」
泣きべそかきのハナの声も可愛い。
私を呼ぶ声にも、返事をしないでいると…

「タカコさん…タカコさん?どこ…?」
探しながらハナがやってくる。
ブレーカーを元に戻す。

「あっ 意地悪〜 タカコさんのばかー」
泣きながら私の胸に飛び込んできた恋人をぎゅっと抱きしめる。

「やっと抱けた!」
嬉しくって、もっと抱きしめた。

「怖かったんですよ。」
怒ってるハナの顔を見つめていると、こんどは頬を紅色に染め恥ずかしそうに私の胸に顔をうずめてきた。
本当に可愛いなー

「だってハナは映画に夢中で、私のところに来てくれなかったじゃない」
「えー。ずーとタカコさんにくっついていたじゃないですか。」
驚いたように見上げるハナ。
「私の背中にね。 ハナの顔も見られなかったし…」
軽くキスした。
「こうゆう事も出来なかったよ。」

ハナは可愛く私を見つめ
「ゴメンナサイ。」
と嬉しそうに囁く。
でも、すぐ表情を変え
「でも、驚かす事はないでしょう。タカコさんの い・じ・わ・る・」と子供みたいに怒る。

その顔があまりにも愛しくて、おもわず笑ってしまった。

「笑い事ではないです。」
ますます怒るハナ。
私はそんな言葉も無視し、ハナを抱き上げさっさと寝室に向かう。

「タカコさん。私は怒っているのですよ。」
その言葉も無視、無視。

「タカコさんたら…」

ハナのご機嫌もすぐ直ると思う。だって私がこんなに愛しているからね。





「…ハナ。キスするときは目を瞑ろうよ。」
「暗いの…怖い…」

あ〜 怖がらせすぎたかな〜






[完]
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ