獄ツナ小説(BL・15禁)

□シロ・クロ
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メイドさんのはなし お馬鹿


九月九日。
今日は獄寺くんの誕生日。
二人でご飯を食べに行って、映画を見て、街をぷらぷらして。
少しして、獄寺くんのマンションに帰ってきた。
誕生日のお祝いというには、あまりにもささやかだったけど、二人で過ごせたことに
満足していた。
少なくとも、マンションに着くまでは。

二人でなんとなくリビングのソファにくっついて座って、ダラダラしてた。
体温が気持ちいい。
ああ…幸せだなぁ、キスしようかな?なんて思ってたその時。
彼が言いにくそうに、あることを話してきた。

「あの…お願いがあるんスけど」
「何?何でも聞くよ!今日は特別だから…」
「………本当ですか?」
「なんでそんなに疑ってるのさ?」
「服を着て欲しいんです!そ…の、俺が買ってきた服を」
「なんだ、そんなこと?いいよ。」

どんな服かな?獄寺くんセンスがいいから、楽しみだなー。
そう思って、差し出された紙袋を受け取った。
ピンク色の袋を開ける。
白と黒の洋服が出てくる。
ん?変わった服だな。生地はサラサラしてて、触り心地がいい。
俺、あんまりモノトーンって着ないんだけど。
服を広げてみる。
んん?これ、どうなってんの?

広げてみた「ソレ」は。
白と黒のメイド服だった。

「……」


(続く)
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