獄ツナ小説(BL・15禁)

□わりかん
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 ある日、ツナはなんとか徹夜でレポートを終わらせて昼寝をしようとした。
あることに気がついた。
自分の部屋のオイルヒーターが壊れている気がする。
いや、気のせいではなかった。
説明書を見ても、該当する部分は特になかったし、実家から持ってきたものではあるが、
買ってまだ2年ほどのものなのに。
(うーん…)
ツナの部屋は一番リビングから遠く、北側にあった。
実を言うと、冬はかなり寒い。
(確か、獄寺くんの部屋にオイルヒーターと電気毛布があったよね)
ツナは、ちょっとだけ獄寺に甘えることにした。
獄寺の部屋に入り、こちっと電気毛布をつけ、ベッドを拝借した。
部屋着のズボンを脱いで、足を普通のフリースのブランケットでくるみ、ごろりと横になる。
(んん…ぬくい…最高だよ)
(ねむ…)

 そのまま、ちょっぴり昼寝するつもりが、熟睡してしまった。


 

 

 獄寺は、仕事から帰ってきて仰天した。
ルームメイトのツナが、なんとも淫らな格好で自分のベッドで寝ている。
しかも、すやすやと。
口から漏れる息は柔らかく、天使のようで。
部屋着のシャツは胸元までめくれ、布団は半分ずり落ち、そして下半身は…下着しかつけてなかった。

その瞬間。
今日会ったことが頭からぶっとび(例えば、特別今日は先輩のホストが自分に冷たかったこととか、今日は特別自分の客が香水臭かったとか、特別今日はイライラすることが多かったとか)、次の瞬間、驚異的な早さでドアに鍵をかけた。
そして、息を殺してツナに近づき、唇を重ねた。


つづく
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