RYUGA

□序章
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曇天、この鉛空を妹は好きだと言う。

妹の"心友"は少し陽が陰る天気を好む、だからよく逢えるこの鉛空を妹は好きだと言うのだ。

その"心友"だが、話を聞くにはどうも人では無いように思う。

顔色は透き通り、瞳は美しい空色と"幸せにも"整った顔立ちであるのに、その髪は整えられる事なく自由奔放に跳ねているらしい。

まぁ容姿というものはそれ程重要では無い、しかし空を飛ぶ。
それは些か問題だろう。
確実に、"人の姿をした人ではない何か"だからである。

妹は"ソレ"を白龍の化身だと言うが、高尚であれ妖怪は妖怪、危険だと思ったりもするわけで。

付き合うなと注意していた矢先、妹が寝込んでしまったのだ。



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