今日からマ王!
□〇〇と隠語。
2ページ/13ページ
食堂では、眉根をよせたグウェンダルがコンラッドを待っていた。
「警備ご苦労だった。それでどうだ城下は…」
「兵を配置してからは、だいぶ静かにはなったよ…。窃盗団の全体を解明するのに手間取ったが、ここ数日中には方がつくはずだ。」
「…そうか。引き続き頼んだぞコンラート。」
コンラッドに絶対的な信頼を寄せるグウェンダルは、ニヤリと笑った。
「…ああ。わかってるよ。」
コンラッドもそれに答えるように笑った。
そこへダカスコスが遠慮がちにドアを叩いた。
「お食事中ーっ、失礼ー致しますっ!」
「なんですか、ダカスコス。騒々しいですよ、どうしたのです?」
王佐ギュンターが品良く口元を拭いながらダカスコスに注意をする。
「はっ。申し訳ございません。…警備の方からウェラー卿に伝言です。“銀の梟が鳴く。”…との事です。」
コンラッドは、グウェンダルに視線をおくると、小さく頷いた。
「陛下、ちょっと失礼します。」
コンラッドは、席を静かに立ち上がるとテーブルを中座した。
.