今日からマ王!

□〇〇のお仕事
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「いらっしゃいませー」


オレ、渋谷有利は…ただいまバイトの真っ最中だ。


それは、なぜか…。

クラスメートの井島がニュースを賑わせているインフルエンザに罹患したから…。

でも、新型じゃないけどね。



今日で4日目だから…明日頑張ればお役御免だ。


「すみませーん。カフェオレ2つ下さい。」


「はい。カフェオレ2つですね。」


「あー、こっちはコーヒーおかわりね〜。」


「はーい。」


………結構忙しい。





井島のバイト先であるコーヒーショップは、コーヒーの蘊蓄(うんちく)を語るお客さんから、薫りに誘われフラリと来店するお客さん…。パソコン片手に長居する人、そして仲良さそうなカップルまで、とにかく様々だ…。

店が繁盛するのは良い事だけど…それに比例してオレは、息つく暇もない……。


「ね〜。あなた高校生?名前なんて言うの?」


キレイなお姉さんは好きですか?

……オレは、あんまり興味ない。




常連さんなのか、毎日見かける女の人に初めて声をかけられた。


「あ、渋谷です。」

ぺこりとお辞儀すると、

「あなた、可愛いわね。バイトのあと、お姉さんと遊ばない?」


「え?…あ…いや…あの…。」


いきなり断ったら…失礼かな?


有利が返答に詰まると、不意に誰かに肩を抱き寄せられた。


びっくりして顔を上げると、そこには私服に身をつつんだコンラッドが爽やかな笑顔で立っていた。


「すみません。彼は、このあと俺と約束しているんです。ね?ユーリ。」


「コ…ココ…コンラッド……///?!」


「……何をそんなに驚いているんですか…?」『せっかく愛しい陛下に会うために…眞王陛下にお願いしたのに…。』



おまけに魔族語ちりばめて…。


「いや…びっくりするだろう…ふつう。いつこっちに来たんだよ?」『でも、会いたかったから嬉しいよ。』


有利はコンラッドとの甘い空間を作り上げそうな勢いだ。



……そして

有利との会話を横取りされたお姉さんだったが、

端正な顔立ちに甘い声…そして全ての女性を虜にしてしまう…と言っても過言ではないコンラッドの微笑みに目をキラキラさせていた。

「あの…異国の方ですか?日本語お上手なんですね。」


………いかん。

…この人…コンラッドに一目惚れって感じだ…。




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