今日からマ王!

□〇〇とサラ[前編]
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…コンコン


「陛下。おはようございます。」


もぞもぞと布団から顔を出したユーリは、まだ眠そうに目をこする。



「んー…おはよ…コンラッド。」



「おや。眠そうですね?どうしたんです?」


むっくりと体を起こしたユーリは、ぐーっと背伸びをすると、コンラッドに手招きした。


「……?……陛下?」


「へへっ…///。…キスして。」

照れながらも甘えるように腕をのばすユーリに、

「くすっ。朝から俺を欲情させないで下さい。」

ベッドに腰を下ろしたコンラッドは、寝癖のついたユーリの黒髪に指を通すと優しく重ねるだけのキスをした。





……コンコン。


「陛下。起きていらっしゃいますか?」


……ギュンター?


「うん。起きてるよ。どうしたの?」


早朝だというのに、王佐フォンクライスト・ギュンターは、見目麗しい…。


「はい。ただいま小シマロン王サラレギー陛下より書簡が届きました。」

「……サラから?」

「はい。以前…城を神剣によって壊してしまった事へのお詫びにお邪魔したいと…。」



「…別に悪意があったわけじゃないんだから、気にしなくていいのにな…。わざわざ来なくてもいいって、返事を…。」


「……それが…もうすでに出立されているようで…。明日には港に到着するようです。」


「…あ…明日!?。………マジで?」


「はい。マジでございます。」

ギュンターは、少し困ったように微笑んだ。


一国の王を迎えるとあっては、それなりの準備が必要となる。

いくらお忍びでの事とはいえ、警備の手配やら、持て成しの準備など王佐には、やらなくてはいけない事がいっぱいだ…。



ぶつぶつと段取りを唱えはじめたギュンターは、「朝食後に執務室にて会議を開きます…。」そういうと部屋を出て行った。




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