エゴイストU
□特別。
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「野分、お前の絶対確実な休みは…いつだ?」
野分の誕生日と目(もく)される日…。
オレの綿密な計画は…いや…そんなにたいしたもんじゃないけど、なんだかんだでオジャンになり…、
次の日は…あの津森とかいう野分の先輩が朝から乱入して、2人で過ごそうとしていた時間をいとも簡単に握り潰され………いや…もう…それは過ぎたことだ。
「確実な休みですか。どうしたんです…急に?」
キッチンで梨を剥いていた野分の手が止まり、首を傾げる。
「…いや…ほら…///。この間の誕生日何もしてやれなかったから…。ちゃんと祝ってやろうと思って…。」
「え?祝ってもらったじゃないですか。まさかヒロさんに…その…してもらえるなんて思わ…。…あ…すみません。」
いつもより三倍増しの眉間のシワを寄せている弘樹を見て、あの幸せなひと時の記憶に蓋をすると、慌てて話をきる野分だった。
「……………何日だ?」
「……さ…再来週の日曜日あたりでしょうか?」
「再来週の日曜…だな。」
「はい。」
弘樹は、徐(おもむろ)に立ち上がるとカレンダーに赤い丸をつけた。
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