エゴイストU
□+最愛の人+
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「…ヒロさん…ここ感じますか?」
「……ぅっ…ん…///。」
…今、俺の腕の中で艶めかしい声を必死に堪えているヒロさんがいる。
「…我慢しないで下さい。ヒロさんの声いっぱい聞きたい…。」
「…っん……うるせぇ……ぁ…///。」
俺が中で緩く動けば、ホッとしたように息をつく…。
根もとまで入れて…更に腰を押しつけ、最奥まで抉るようにすると、声にならない声をあげ…俺の背中に爪を立てる…。
「…ぁっ……あ…野分っ…ぁ…はっ…ぁ…も…動く…な…。」
「…ヒロさん。いつもより感じてるみたい…。中…すごいですよ。」
体を起こして繋がっている部分を指でなぞると…
ヒクヒクと腰が身震いするように小刻みに揺れる。
.
……ずっと…ヒロさんに飢えていた。
お互い仕事に忙殺される日々が続き…一目だけでも…と、走って帰った日もあったのに…
玄関先で、靴を履くヒロさんに「おはよう」と「行ってらっしゃい」しか言えない位の短い時間しかなかった。
……口づけることも
…抱きしめることさえも出来ない。
満たされない想いだけが残り…フラストレーションは溜まる一方で…
「やっと、ヒロさんに触れる事が出来て…嬉しい。」
「…野分っ…なんでお前だけ…余裕ぶっこいてんだよ…。」
…テレるヒロさんは、口を開けば…吐息の合間に乱暴な言葉を吐く。
…それがまた可愛くて
「…そんな事ないです。今日は俺だって余裕ないですよ。」
…そして、俺は予告もなしに中を突き上げる。
「…ぅわ…っ!?…ぁっ…。」
体を重ねて…互いの熱を確かめるように抱き合って、何度も深い口づけを交わし…高まる体温を感じて…やっとヒロさんを胸に抱(いだ)いた事を実感する……。
.
ヒロさんの脚を開ろげ腰を持ち上げて…
「ヒロさん見える?俺達ちゃんと繋がってる。」
「…っ!…ばかっ…見せんなっ…///。」
……ヒロさんの羞恥心を煽り、俺は…その顔に煽られる。
「ヒロさん愛してる…。好きで…好きで堪らない。ヒロさん…好き。」
…どんな言葉を伝えれば……ヒロさんに俺の想いが届くだろう。
「…野分っ…ぁ…んっ」
…互いの両手を絡めて
激しく腰を打ちつけるとヒロさんの抑制の効かなくなった脚が揺れる。
「ヒロさん…愛してる」
「…野分っ…しゃべるな…もっ…おかしくなりそ…っ…だ……。」
「…いいですよ。」
俺を…ヒロさんの体に記憶のように刻む。
……俺だけが
…ヒロさんの心の中でいっぱいになるように
「…ヒロさん。」
「…ふ…っ…。……っく…ぁ…。」
俺が容赦なく律動を繰り返すから、ヒロさんが息を詰めてしまう。
「ヒロさん。息つめな…?」
「〜っ///。〜〜っ!!」
.
白い飛沫が飛び散り、体を小刻みな痙攣に包まれたヒロさんの内壁にすごい力で締めつけられて…
「っ!ヒロさん…すご…っ…。」
締めつけがキツくて、痛いくらいだ…。
「…ヒロさん?」
…マズい。
……意識飛んでる
ヒロさん…後ろだけでいっちゃったんだ…。
余韻に浸るように…ピクン、ピクンと体が小さく弾くヒロさんに、そっと口づけをして抱きしめた。
………どうしようもなく
…愛しくて…愛しくて
その想いをヒロさんの中に残し…自身を引き抜いた俺は、そのまま眠りについた最愛のヒロさんを抱き直して
…眠りについた。
〔おわり〕