エゴイストU

□素材+オマケ+
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…あいつがモデルのバイトをした雑誌は…


…………すでに絶賛発売中なのだが、未だに野分はオレに見せようとしなかった。

聞くのも癪にさわるが、どんなものなのか気にもなる。


あいつは背が高いし、顔もいい。プロがいじるとどうなるのか楽しみにしてたのにっ!


本屋に行って探そうにも、普段行きつけないエリアで雑誌を手にとりパラパラと中をめくるって事も、居心地が悪かった。



……待てよ。

やっぱ、見せらんねーってのは、なんか疚(やま)しいことがあんのか?


…それとも…見せたくない理由があんのか?


もしくは、モデルのバイト自体が嘘…?


いやいや…野分に限ってそれはない…と思う。



「ヒロさん…なに百面相してるんです。」


「ぅおっ!?びっくりしたっ。野分、かっ帰ってきたのか。」


「はい。ただいまです。」



お帰りのキスとばかりに唇を寄せた野分に、弘樹の手がキスを寸断した。

「ヒロさん?」

「おい。雑誌はどうした?発売されたらオレに見せる約束だろう。」

「え?…ああ。…今度見せますね。と、いうか…いいじゃないですか…どうしてそんなに見たがるんです?」


「そ…それは、どんな顔して写ってのか…気になるだろ…///。きっちり10万円分働いたか…とか……。」


「くすっ。はい…今度、必ず…。」

「おう…///。」

「……で…ヒロさん。」

「なんだ?」

…ちゅっ。


「おあずけにされたキスです。」


「……ばか…///。」

不意打ちのキスに真っ赤になった弘樹に、野分はもう一度口づけると「愛してます。」と囁いて抱きしめた。





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