今日からマ王!U

□〇〇と白銀の森で
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ここは、眞魔国。

眞魔国第27代魔王渋谷有利陛下が治める魔族の国だ。




「そろそろ、陛下がおいでになられます。」

ウルリーケの言葉に、眞王廟の中庭にある池を覗き込む眞魔国の面々をよそに、一向に有利が到着する様子もなく…。


しびれを切らした王佐が

「ウ…ウルリーケ、これは、いったいどういう事です。陛下は何処(いずこ)に?こちらへおいでになられるのではないのですか?」

慌てて言賜巫女ウルリーケに詰め寄る。


「……おかしいですね。こちらの世界に、いらっしゃっているのは確かなのですが…。」


そう言って首を傾げた。


「ウルリーケ、確かにユーリ陛下はこちらの世界に来ているのですね?」

誰よりも…待ち遠しく思っていたウェラー卿コンラートは、頷くウルリーケを確認すると踵を返した。

「コンラート、どこへ行くのです?」


王佐に呼び止められ、振り返ったコンラッドは


「どこへ…って、陛下を探しに行くに決まってる…。途中で何かあったのかもしれないしね。」


そう言って、困ったように小さく笑った。

「…あては…当てはあるのですか?」

王佐ギュンターは、心配そうにスミレ色の瞳を曇らせた。


「……ウェラー卿、陛下は北の方に…お着きになられたようです。」

わずかな気配を感じ取ったウルリーケが、北の方を指差した。

「…十分だ。感謝するよウルリーケ…ありがとう。」

コンラッドは、一礼すると眞王廟をあとにした。





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