変わり種
□◆祝賀◆
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「それはそうと…秋彦。そこの学生は…?。」
……き…きた。
絶対その質問されると思ってた。
ウサギさん…頼むから変な事言うなよ。
「…あぁ……こいつ?」
爆弾発言を警戒しているオレをチラッと見たウサギさんは、肩に手をかけると…いきなり引寄せて耳打ちする。
「……カミングアウトするか?」
「すっすんなよっ!ばかっ…///。上條先生にバレるだろうがっ!」
「俺は…いいけど?。」
「オレは良くないのっ!明日から、どのツラさげて大学行けばいいんだよっ!」
「…自慢したらいい。宇佐見秋彦の恋人だってな……。みんなビックリするぞ。」
「あービックリするだろうよ。別の意味でっ!」
オレ達のヒソヒソ話を怪訝そうに見ていた上條先生が再度口を開いた。、
「…おい。秋彦?」
「あぁ。すまん…美咲は俺の……」
待てーっ!
なにバラす気満々って顔して、こっち見んだよっ!
「オ…オレは―っ、宇佐見先生の教え子ですっ!」
「教え子?」
「はい。オレの兄ちゃんと宇佐見先生が親友で…それが縁で大学受験の時にお世話になって…。ねっ?宇佐見先生っ!」
「……………。」
……ねぇ…お願いです。
“うん”と…返事をして下さい…大テンテー。
長い沈黙に…、美咲の背中は冷たい汗が伝っていった。
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