エゴイストU

□素材+オマケ+
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…コンコン


「失礼しまぁす。上條先生、雑誌持って来ました。」

来たーっ!待ってたっ。この瞬間っ!


「…なんだ。ホントに持ってきたのか?じゃあ…その辺に置いといてくれ。」

オレは、パソコンに向かったまま、忙しい振りをしながら答えた。


「はーい。んじゃ、ここ置いときます。失礼しました〜。」


「ああ。ご苦労さん。」

パタンとドアが閉まり、そろ〜り後ろを振り返った。


さてさて野分。どんな風に写ってるんだぁ?


雑誌を手にとり、パラリと表紙を開くと…



オレでも見覚えのある奴らが爽やかに笑っている…。


野分は…と…。

ペラペラとページをめくり…先に進むと、


見慣れた笑顔に迎えられた。













……野分…だ。


…なんだ…普通じゃねぇか。


もっと…こう…派手派手な感じかと思ったのに…


テーブルに手を置き頬杖をついた野分は、柔らかい笑顔を浮かべていた。

この表情…好きだな…。


更にページをめくると、プロにいじってもらった髪型は、摩訶不思議な形状をしており、この夏、流行るであろう服を身に纏って立っている。




あごを上げ、少し生意気そうな視線を向ける野分に…こいつも、こんな表情出来るんだなと感心した。

普段…上から目線で、こんな顔されたら、オレは不快オーラ出しまくりだろう…。

…いや………この表情…最近見たぞ。




…ベッドの上で…一瞬だけオレに見せた。



…そっか。あの日は、これの撮影だったんだな。

あいつでも、上手く切り替えられない事ってあるんだな…と、へんに納得してしまうオレだった。


その後も数枚野分のページがあり、先程、彼女達が言っていたインタビュー記事が出てきた。


さっと目を通すと…


……………///。


……あのクソガキっ。

なんて事を言ってくれてんだっ!




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