運命の恋

□9再会と通じる想い
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「学生時代の私のあだ名は?」

「パッドフット」

その答えシリウスは嬉しそうにルーピンと抱擁を交わした。

「さあ、向こうでお茶にでもしよう」

シリウスはリズの肩を抱いて、リビングへと向かった。

ルーピンの登場も、シリウスに肩を抱かれたことも突然過ぎて、リズは心の整理ができずに促されるままリビングへと向かった。

リビングまで来たリズはハッとして慌ててキッチンへと向かった。

「お茶、私が淹れるね。

シリウスはコーヒー?」

「ああ、頼む」

そんな二人の様子を見てルーピンは複雑そうな顔をして、シリウスの正面に腰掛けた。

リズはルーピンの前に紅茶とお砂糖とチョコ菓子を置いて、次にシリウスのコーヒーをテーブルに置いた。

「お砂糖、いらないんだよね?」

「ああ。リズ、ありがとう」

そう言ったシリウスは優しげな笑みをリズに向けて、頬にキスを落とした。

リズはシリウスの笑顔に見惚れて、キスされたことに一瞬遅れて気がつき、顔を真っ赤に染めた。

慌てて自分の紅茶をテーブルに置いてシリウスの横に座った

リズは、シリウスの方もルーピンの方も向けずに俯いた。

そんなリズの腰を抱き寄せてシリウスは微笑んだ。

そんな様子を見兼ねたルーピンは非難の声を上げた。

「シリウス、リズから離れてもらおうか?」

「別にいいだろ?リズと私は許嫁なんだ」

「....それでも離れてくれ、シリウス」

「リーマス、お前がリズの事を本気で好きだと言うなら、私は身を引こう」

そのシリウスの言葉に言い淀むルーピンを見て、リズは悲しげに目を伏せた。

「覚悟がないなら私がもらう」

その言葉にもまだ言い淀むルーピンを見て、シリウスはため息をついた。

「リズがどうしてここにいるかわかるか?」

「それは...シリウス、君の許嫁だからじゃないのかい?

手紙にも...」

「本気で言っているのか?

許嫁だからリズが私を選んだと?」

シリウスは怒りを抑えるように言った。

「少しリズと話したらいい。

リズがどんな覚悟でいるのか聞いたら、リーマス、お前も覚悟を決められるんじゃないのか?」

そう言ってシリウスは席を立った。

不安げにシリウスを見上げるリズに、シリウスは肩をポンポンと叩いてリビングを出て行くのだった。





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